いい匂いが好きだ
僕はわりといい匂いに関しての喜びが大きいタイプの人間なのですが、それが何の匂いなのかを記録してない、というかわからないので、十年ぶりにその匂いに出会ってハッとするというようなことがあります。唯一、フリージアの匂いだけフリージアの匂いだと知っています。フリージアの匂いをかぐと一桁の年齢だったころにいとこの家でいとこがファミコンのFF3をやっててそれを兄と僕で眺めている、という古き良き時代のことが思い出されます。僕がもう一度かぎたい匂いとしては昔、中学生の頃、当時の僕にとってはハイパー大都会未来シティガンダーラである福岡の天神で、天神コアだったかビブレだったか、忘れたんですけど吉田カバンの店が入ってて、そこで真っ白なナイロンの生地のバッグを買ったんですが、それが展示品限りだったのか誰かの香水の匂いがついてたんです。その後の人生で購入した吉田カバンのかばんにはそのような匂いはついておらず、もしかしたら真っ白かばんを買った店の匂いかもしれないし、店員さんの匂いかもしれないんですけど、それがめちゃくちゃいい匂いで、なんていうか甘くなくスパイシーでもねっとりでもなくさわやかではあるものの柑橘系ではない、匂い界の育ちの良いイケメン好青年って感じの匂いだったんですよね。あの匂いにもう一度出会いたいんですが20年以上再会したことがないです。あと外国人の匂い、これは正体をだいたい突き止めたのでとりあえずモルトンブラウンのスマジンセンってボディソープの匂いで近いものをカバーできるということがわかっています。あと昔、どこにでもありそうなビレバン的な雑貨屋に処分品ぽくおいてあった小瓶の色と匂い付きオイルがあって、もう一度見つけたら買いたいですが二度とお目にかかることはなさそうです。とにかく僕はいい匂いが好きなんですけど、いい匂いがする人のことはすぐ好きになりますし信頼してしまうしついていってしまいたくなります。そういえば太古の昔、20代前半のころ、現代で言うところのリアルをした方と香水の話になったのかなんだったのか忘れたんですけど、多分僕がいい匂いが好きという話をしたのかもしれないんですが、高い香水をお持ちだったらしくて(お金持ちそうだった、というか実家が太そうだった)、それをちっさいおしゃれな小瓶の霧吹きみたいなやつ(何ていうんだったか忘れた、ディフューザーみたいな感じの名前)に入れて小袋(おしゃれな小袋)に入れて持ってきてくださってそれをいただいたことを思い出したんですけど、あの方は今どうされているでしょうね。僕は基本的にゲイ的な人々とあったことがほとんどなくて、と記憶してるんですけど、思い出すと会ったことがある人が多少はいるということに気づき、なんで会ったことがあるという記憶を僕はことごとく闇に葬ってしまうのかがわからないんですけど、日常のどうでもいいことや、ちょっと人前で恥かいたりしたこととかの嫌なことはほんの少しのきっかけで0.3秒あれば脳裏に蘇るのに、誰か人とあった系の記憶だけは男女問わずすごく忘れまくってて、じっくり思い出すとそういえば、という感じで昔見たかもしれない映画のあらすじくらいの確度で思い出されてきます。匂いといえば、人工的なものだけではなくて、草の匂いとか、山の匂いとか、海の匂いも好きですね。海はいつでもたいがい海の匂いですが、山は季節によって匂いが違うのがよいです。草刈りしたあとの匂いとかは夏を感じる一方、よく考えたらたくさんの植物が容赦なく処分された匂いだと思うと、なんかメンゴって気持ちにもなります。あと、軽トラっぽい匂いとか、なんか工具系のオイルの匂いとか、それにタバコが混じった匂いなんかもノスタルジーな感じで好きですね。ただのたばこの匂いは嫌いなんですけど、オイルの匂いと混ざったセブンスターの匂いはじいちゃん補正でいい感じだなと思います。このご時世になってからは、ただの外の匂いもめちゃくちゃありがたく感じることが多く、晴れた日、雨の日、曇りの日、風が強い日、人気のないところでマスクをずらしてはスーハースーハーしてしまう、ということを友達にいったら変態じゃんと言われました。とにかく僕はあの、吉田カバンのバッグがまとっていた匂いをもう一度かぎたくて仕方ないので、「ああ、吉田カバンの匂いこれでしょ」とピンときた方おられたら教えてください。後生です。よろしくどうぞ。
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