Augustsky

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ワンダー君は太陽を見た

こんばんは。本日は17:00ちょうどに席をたちオフィスを去り帰ってきて飯を食べ酒を飲みながらワンダー君は太陽を見ました。以前、たまたまNNNドキュメントをみたことがあって、それがトリーチャーコリンズ症候群の女性の話だったんです。こちらです。この女性、前向きに生きていらっしゃいました。僕には想像のできない辛い思いもされたと思うんですけど、自分の人生を受け入れ生きておられたのがとても心に強く刺さりました。この女性は、就職を機に家族や親戚を集めて、これまで皆ありがとうの会を催されるんです。小さいころの写真などを皆にスライドで見せながら、親御さんへの感謝のスピーチをされるんです。その心境とはどういうことなのか、僕には想像することしかできないのですが、こうやって自然に湧き出てくる憐憫の情を抱くこと自体がもしかすると彼女に対して失礼なことなのかもしれませんが、それでも僕は心を動かされるのを止められなかったし、特に彼女が高校生の時、全校生徒の前で自分のことについてスピーチをしたこと、それを彼女のお母さんが強く背中を押したこと、お母さんも密かにそのスピーチを聞きに来ていたこと、親の子を想う気持ちとは如何ばかりかと、僕には子はありませんし、子を持つことはない人生ではあるのですが、彼女のお母さんの愛情の深さに感化され、自分の母親のことを考えては、親の愛情のとめどなさに感謝させられる光景でした。

ワンダー君は太陽、この作品の主人公もトリーチャーコリンズ症候群で、ホームスクールから初めて学校へ通い始め、外見から辛い思いをする描写から始まります。子供って、ある程度の知恵がつく年齢を過ぎると、個人差はあれど、基本的に残酷でバカで愚かでまさに大人の小さいバージョンって感じの生物ですが、そこからいろんなことを経験してまともな大人もしくはクズな大人になるわけですが、主人公のオギーの年齢だとちょうどその分かれ目のスタートラインの年齢でしょうか。周囲の子供の愚かな仕打ちに傷つけれるオギー、ドッジボールが悪魔が作ったスポーツだというのは僕も子供のころいじめられてたのを思い出して思わず膝ポンでしたが、オギーはそんないじめられる学校生活の中で、仲のいい友達ができて、その友達に裏切られて、それが縁で別の友達ができて、そして元の仲のいい友達と仲直りしたりします。仲のいい友達が裏切るような描写、オギーの姉の親友が裏切るような描写、これは大人なら誰しもが懐かしく苦い傷がうずくような出来事で、子供や十代の若者時分は、ああいうこと起こり得ることで、でもそれは真の邪悪さからではなくて、いろんなことが重なってああいう行動が生み出されるものだと僕は昔子供だったし十代だったのでよくわかります。ジャックウィルのような、ちょっとした出来心と同調圧力によってああいう言動をとるような直接的なこともあれば、ミランダのように家庭の事情から自分もコントロールできないままに謎の行動をとってしまって、結果友情にヒビを入れてしまうこともありますよね、もうそれは成長期の脳内物質の仕業としか言えないし、それで取り返しのつかないことになるのもまた人生ですが、この映画のように元の友人に戻ることもままあるでしょう。そんな誰しもが経験するであろう苦い出来事をすべてポジティブで救いのある可能性を選んで(しかし決して非現実的ではない)紡ぎあげたのが、このワンダー君は太陽という映画だと思います。

人生は難儀なことばかりだし、人々は僕も含めこんなに美しくないけれど、それでもこの映画で心打たれる人々は、きっと偏見に打ち勝つポテンシャルを持った人たちだと思うし、そしてこの映画が支持されているということはこの世の中も捨てたもんではないのかもしれないという希望を与えてくれます。できれば、世の中の子供たちにこの映画を見てもらって、さまざまなことを感じてもらいたいし、勇気づけられてほしいと思いました。

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