Augustsky

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弟の夫(2話)を見た

弟の夫の2話を今見たんですけど、なんかいろいろ考えながら見ちゃってとりあえず「野間口さんじゃん」って感想に落ち着いてしまいそうですが、考えてたことを思い返してみようと思います。見て感じたことなんでドラマの感想あんまないです。とりあえず把瑠都さんの演技力素晴らしいです。あとかなちゃんの「マイク着物似合う~」ってのがウケました。

2話を見て思ったことが2つあって、”なんでゲイだと打ち明けるのが怖いんだろう”ってことと”親の愛情”です。

ともくんのお兄さんの一哉君が訪ねてきて、マイクと話すシーン。僕も10代の頃そうだったしいまだにそうですけど、自分がゲイってことを抱えているのってなんとも言えない怖さで、親にも言えないし、兄弟にも言えないし、誰にも言えないんですけど、でもそれがなんで言えないんだろう、と思いました。なんていうか存在自体を否定されるような恐怖があって、でもそれは物心がついて、周りの環境に触れて、徐々に(あれ…?もしかして俺って変?)と思い始めることが始まりで、周りの環境というのは当時の子供であれば主にテレビとかが作り出す風潮で、まず”ホモきもい”っていうのが子供たちにも浸透してましたし、親世代からしたらテレビとか関係なく”架空の生き物でおそらく都会に生息している普通ではない変態的な性的趣味に「自分の意志で」走ったおぞましい自制心のないやつら”って感じだと思います。なので、子供ながらに自分が置かれている状況は誰にも言えないってのを自覚して、悩むんですけど、要は常識から逸脱した存在であるっていうのがこんなに怖いものなんだなっていうのをあらためて思いました。

しかもこれが例えば外見的に一発でわかるような特徴があるのであれば、親は子供が生まれたときから知るわけで、周囲にもわかるので、ある意味本人は産まれたときから周囲に疎まれながら生きることになると思うんですけど、それはそれで大変辛いことですが、ゲイの場合は自分で打ち明けない限りはずっと隠すことになるわけで、打ち明けることの怖さっていうのは"自分で自分を社会的に殺そうとする行為"だからだと思うんです。しかも弟の夫で言えばかなちゃんの友達の親がしたように、自分だけではなくて家族も好奇の目で見られてしまう可能性を考えたら、子供は隠すことしかできなくて、一人で悩むんですよね。僕はゲイの話になると、正直大人はどうでもよくて、自分で稼いで自分で食べられるのであれば、勝手に生きていけると思うんですけど、子供がとにかくかわいそうです。一哉君がマイクを訪ねるっていう行為は一見突飛なことに思えるんですけど、もし僕が10代の時に、ゲイの人がいるとわかったら、藁にもすがる思いで訪ねたと思います。で、たぶん今現在も多くのゲイの子供たちが悩んでるかもしれないと思うと、こういうドラマで少しでも勇気や希望をもってくれたらいいなと思います。

あと、弥一が「かなが将来もし女性を愛したら…?」ってことで考えてましたけど、例外はもちろんあるとしても、親って子供のことを本当に大切に思っていて、子供が辛い状況に置かれているっていうことが自分が辛いことよりも辛かったりするって聞きますし、そうなんだろうと思います。僕は子供いませんが、自分の親が兄や僕へ愛情を注いでくれたことを思えばきっとそうなんだろうと思います。じゃあなんで親は受け入れられないんだろうと思うと、これはまず大前提として”ゲイであることが不幸なこと”っていうのがあって(となかぞのままるんもそうでしたが)、かつそれは”病気”だと思ってる系と”(非行に走るように)自分で選んでる”と思ってる系の親のとらえ方があって、いずれにしても親の感情としては”不幸になるとわかっていることにかわいい子供をみすみす向かわせることはできない”という愛情から、ゲイであることを否定する行為につながるんだと思うんです(もちろん愛情関係なく偏見の塊ってだけの親もいるとは思いますが)。よかれと思って「病気だから治せない?」とか「きっと気の迷いだよ」とか言ってくれてる分むずかしいです。

僕はたぶん14歳、15歳の時だったと思うんですけど、意を決して母親に一度カミングアウトしようとしたことがあって、でも怖かったのですんごい遠回しに、少しずつ、でも最終的には「同性愛…者…かも?」って言ったらすごい驚いてて、でも「いや思春期はそういうこともあるし、お母さんも女の人できれいだなって憧れることはあったし、きっと気のせい、気にすることないよ」って励まし(?)を受けて結局「ああ、そうか、そうかもね!ごめん、なんか変なこと言って」って言って引き下がり、カミングアウトは未遂に終わりました。あれもきっと母としては「もしかして自分はおかしいんじゃないか」と悩んでいる息子を励ました愛情だったと思うんで、なんか誰が悪いとかも言えないですね。

なんかまとまらないですけど、そんなことを考えながら弟の夫の2話を見てました。

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