Augustsky

30代ゲイが日々のことを書き綴るブログ

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テレビで特定のものを揶揄するのはもうやめたら

数日たってもTwitterでいまだにTLに流れてくる保毛尾田保毛男の話。僕は子供の頃あれがテレビで流れると親とかが気持ち悪いなーって言ってるの聞いたり、学校の友達があれでホモって言葉を覚えて、ホモは気持ち悪いものだと悪口として使ってたりするのを経験して、子供ながらに居心地の悪さを感じていました。別にテレビで創作のキャラクターを出しておもしろおかしくすることにまで口出しする気はないんです。ただそれが特定のものを揶揄するようなものだと問題があるんじゃないのと思ってます。人種や、障害など生まれ持った性質を揶揄するのは、常識で考えて、いい大人が公共のメディアでやることではないというのは2017年ではわりと常識だと思いますが、性指向に関してはまだ常識にはなっていないようです。ましてや30年前にはまだそういう意識はなかったので、保毛尾田保毛男のようなキャラクターが出てきても「え?何が悪いの?」って感じだったのだと思います。社会の常識って時代とともに変わるので、今常識になっていること、例えばタバコのポイ捨ては30年前には今ほど厳しくなかったでしょうし、勤務中にオフィスの席でタバコを吸わない、とかも30年前には「え?何が悪いの?」だったと思うのですが、今やったら顰蹙ものです。番組の30周年を振り返って「当時はこうでしたね」ってVTRを流すくらいならまだしも、現代に保毛尾田保毛男というキャラクターを復活させてしまう、そして気持ち悪いキャラクターという表現を公共のメディアで現在進行形でやっちゃうあたりが時代錯誤だなと思いました。そしてそれが批判されるところなのだと思います。「窮屈な時代になってきたね」みたいなことを言ってる人は、テレビでタバコのポイ捨てやってても同じようなことを言うのでしょうか。

この件に関してLGBTの団体が抗議したことに対して、「やりすぎ」「○○の件の時は批判しなかったくせに!」みたいな批判がゲイやレズビアンなどからもあるようですが、いつもとんちんかんなこと言って利権にありつこうとしてる団体が「たまたま」まともなことを言っただけであって、是々非々であるべきです。ただ抗議文の「ホモという表現が差別」とかいう言葉狩りはそれは正直どうでもいい、と思いますし、「SOGIハラ」とか謎の言葉を作ってるのも意味不明ですし、連なっている名前が「誰?」って感じで売名乗っかり感ありまくりますが、この番組の内容に関しての抗議は正当なものだと思います。LGBT利権団体憎しで事の本質を見誤っていないでしょうか。

あと、「こんなのただのお笑いのキャラじゃん、俺だって子供の頃みて笑ってたよ、ばかばかしい」とか言ってるオープンリーゲイもいますけど、こういう人はきっと幸運なことに、保毛尾田保毛男というキャラクターで嫌な思いをすることがなかったんでしょうが、世の中には自分がゲイであることを隠して、親にも言えず悩む人が子供にも大人にもいるのであって、自分達がオープンにして開き直ってるからってこの件で傷つく人が存在しない(もしくは傷つく方が悪い)かのように振る舞い、かつそれを「ゲイ当事者の意見」みたいに言いふらすのもやめてほしいです。オープンにしてる分声もでかくて影響力が強い分たちが悪いです。

昔に比べたら影響力が下がったかもしれませんが、テレビで放送されることは一定の人たちにとっては真実であり事実になってしまうんです。政治の話までしたくないですけど、テレビが記者会見を切り取って報道したら、それをそのまま信じてしまう層がまだまだ日本にはいて、そういう人たちにとっては保毛尾田保毛男=ゲイになってしまうんです。居酒屋で個人が「ホモきめーよなー」って話してるのとはレベルが違って、メディアにはいまだに大きな影響力があるゆえに、番組をみた子供が別の子供をいじめたり、親が気持ち悪がっているのをみて自分のことを責めたりする子供が出たりするんです。

今回は保毛尾田保毛男という強烈なキャラクターで、わりと皆が不快に思う事象だったので問題になったわけですが、僕はメディアに出ているオカマやゲイの有名人の一部も偏見を助長していることは否めないと思います。ゲイやレズビアンには「普通の人と同じような暮らし」をしてる人がたくさんいると思うのですが、彼らは隠して生きているため一般的にゲイのイメージといったらメディアに出てくる人たちになるでしょう。その中で僕が気になるのはゲイであることやオネエであることを下卑た笑いにつなげる人です。男性にセクハラしたりとか。彼らは自分の生活費のために多くの同性愛者への偏見を育ててくれています。

LGBT団体の過剰な(売名)クレーム体質や、利権にありつこうとする企業の動きで、確かに急激にLGBTに配慮みたいなことが言われるようになって、ストレートの人からしたら困惑すると思います。僕は過剰な庇護は不要だと思うし、ましてやアファーマティブアクション的なものを求めるなんて言語道断で、ただほっといてほしいと思います。なのにメディアで、かたやLGBTの過剰な擁護、かたや偏見を助長するような番組を放送したりする。ストレートの人たちはほっとけば同性愛者に興味なんてないのに、変な情報ををメディアが与えるから偏見が育つのだと思います。

ところで子供のころ見てたテレビ番組(特にバラエティ)って今大人になって見ると正直結構ひくのがありますけど、そら大人が子供に「テレビばっかりみてると馬鹿になるよ」っていうわと思いました。

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