"1ミリの後悔もない、はずがない"を読みました
"1ミリの後悔もない、はずがない"を読みました。amazonを見ていたらオススメのところに出てきて「椎名林檎さん絶賛!!」って帯に書いてあったので、林檎さん大好きな僕はただその一点でミーハー気持ちで1clickでKindleへのダウンロードを開始して読み始めました。今読み終わって、胸がつまるような気持ちでいます。
最初は正直くすぐったいというか、距離を感じるというか、中学生女子と中学生男子の恋愛という僕の人生に存在しなかったエピソードで始まるので、感情移入ができなかったのですが、物語が進むにつれて、どんどん引き込まれて行ってこうなると完全に、物語と自分の人生を行ったり来たりして徐々に距離が短くなって重なるところまで行きます。気づいたら一気に読み終わってしまいました。
僕はわりと人生は自分の力でどうにでもなる範囲に、主に親のおかげで居させてもらったので、実感がないことがありますが、世の中には未成年であるがゆえに自分の人生の主導権をまったく他人に握られてしまって翻弄されるという人もいると思います。成人すれば桁違いの自由が得られますが、今度は自分の中で、今あるものを失う恐怖や、欲しいものを得られない恐怖などに縛り付けられて、諦めていくことも多くなり結局、人生の主導権を手放すことがあるな、と読んでいて思いました。
得られるかもしれないものも、失うかもしれないものも自分の想像でしかない場合、どちらにも踏み出せずにただ時間だけが過ぎて、いずれにしても後悔だけが残ることがあります。だったらどちらかに踏み出してみた方がよかったなと思うのですが、未来の自分が過去を振り返ればそんな風にシンプルに思えることも、なぜか今、本日現在の僕の周りにはいいこともわるいことも、無限の可能性があるように錯覚してしまって、どれを選ぶのも勇気が必要です。実際にはもっとシンプルなのだと時が経てばわかると知っているのですが。
今のところ僕は"在ったかもしれない幸せ"みたいなものを人生で持っていないので、身軽かもしれないです。そういうものに遭遇しないような選択を続けてきたということかもしれません。でも今後、在ったかもしれない幸せに思いを馳せて、胸がチリチリすることがあったとしても、この作品の人たちのように生きていくしかないし、それも人生だなと思いました。
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