Augustsky

40代ゲイが日々のことを書き綴るブログ

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弟の夫(1話)を見た

正直なんかこう「NHK」が弟の夫を実写にするっていうことで、なんだかNHKの「良識ある善の公共放送」が「性的マイノリティに対するフェアな世界をお見せしますよ」という押しつけがましさを爆発させているのではないか、という邪推がそこはかとなく僕の心の中にはあったのですが、そういうことはなく、ただちょっとセリフが台詞調すぎるな…という感じくらいでしょうか、僕がこのドラマを批判するとしたら。

これを見ていていたたまれない気持ちになるのは、僕が共感しまくっているからなのですが、そんな中で、マイクがあまりにも前向きなのがこのドラマのすごいとこだなと思いました。だってもし僕がマイクだったら、いやまず日本の実家に行かないですけど、行ったとしても(あ~…涼二の兄今ちょっと目そらしたんだけど絶対俺の事キモいって思ったんだろうな…)とか常に思ってしまって来たことを後悔して思い出の場所巡りだけして次の日の飛行機でカナダに帰ると思うんです。けどマイクはそんなこと100億パーセント考えてなくて、素直に弥一や夏菜と過ごすのを楽しんでるのがまず最高だと思いました。かと言ってただの無神経なやつってわけではないのは、慎まし気に狛犬と自撮りしようとしてたりするあたりや、「ネボウシテスミマセン」とか言うあたりで感じ取れるんですけど、でも夏菜に胸ピクピクしてんの触らせたりしてんの考えると、総合すると愛すべきバカなのかもしれないんですが、とにかく把瑠都さんの演技がとても素晴らしいということです、把瑠都さんっていうかマイクさん。あの、「とりあえず自分がゲイってことや涼二と結婚したことには100億パーセントなんの後ろめたさもないというかそんな発想すらない」っていう態度が僕のような人間からするとまっすぐすぎてまぶしすぎて涙が出ました。

基本的に弥一の心の中には葛藤がいろいろ渦巻いてて、自分の弟がゲイであったことにも、弟の夫という存在にもそれなりに戸惑いがあって、「LGBT最高!私たちはあなた達の仲間だよ!」な人々のようなLGBT大歓迎!ってわけではまったくないのですが、それでもゲイでもなく、ゲイのコミュニティにも染まっていない「一般」の人の中でのゲイに対する寛容さがおそらく一般人の中で最高峰レベルに高くて、会社クビになったり嫁と離婚したりという中で苦労してきて、苦労した人は人にやさしいんだなと思いました。

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